特集:”Single Ladies”と”Lemon”のクリエイター、ジャクウェル・ナイトのインタビュー BY ビルボード

この記事はColin Stutzというライターが書いた、billboardの記事の日本語訳です。
WEBSITE: https://www.billboard.com

「発展途上国を含め、世界中のキッズが見て真似したくなるようなもののクリエイターになりたいと思っていました。」

JaQuel Knight(ジャクウェル・ナイト)は若干18歳にして、世界的に有名になったビヨンセの”Single Ladies”のミュージックビデオの振付師に大抜擢された。以来ビヨンセ、N.E.R.D.、ブリトニー、ティナーシェを始めとする数多くのアーティストを手掛けてきた。

ジャクウェルは高校時代マーチングバンドでサックスをやっていた。マーチングバンドの厳しいトレーニングで忍耐力と自制心を学んだ。「マーチングバンドをやっていたから人にダンスを教えることや、大きな団体にどうやって動きを揃えることを教えるか等の基礎がありました。」ある日友達に誘われ、当初振付師として大活躍をしていたShane Sparks、Dave Scott、Brian Friedmanのダンスレッスンを受けに行って、ダンスにハマりマーチングバンドを辞めてダンスのチームに入った。その後自分のダンスチームを作り、地元でタレントショー、バスケの試合、ミュージックビデオ等に出演。「僕がクリエイティブに制作、振付をやり始めた原点です。自分のチームを作り、衣装選びをし、振付をしてチームをまとめる。クリエイティブとしてキャリアを築き上げる上でとても大切な原点となりました。かつてマーチングバンドのメンバーで音楽を作っていて、それが音楽を節々までよく聞いて自分が音楽になるという、自然な流れでしたね。」

ダンサーが振付師になるという流れはないというジャクウェル。「僕はクリエイティブな所からスタートしました。小さな頃から祖母の家で従兄弟達とテレビを見ながら自分で振りを作っていました。長年かけて培ったスキルですね。」と言うジャクウェルが10代でLAに引っ越した時は、既にアトランタではプロのダンサー&振付師として活躍していました。「尊敬する振付師達のインタービューや話に影響を受け、自分も同じルートを辿って次のレベルにステップアップすると思っていました。」

ビヨンセの旧グループ、デスティニーズ・チャイルドのミッシェル・ウィリアムスのダンサーオーディションがあり、ジャクウェルは身長が足りないけどダンサーとしてオーディションした。ビヨンセの振付師としても有名なFrank Gatson Jr.に認めてもらいたいという思いでオーディションに参加した結果、振付アシスタントとして抜擢され、その後ミッシェルのプロモーションツアーの振付師を勤めた。その後フランクに「2、3ヶ月後に君にものすごく良い仕事があるかも知れない」と言われて6ヶ月待ったある日、フランクから電話が来て「ビヨンセの新しい曲があるんだ。今夜ニューヨークに来れるかい?」と聞かれ、ビヨンセと仕事ができることに胸を膨らませ、でもそれがこんな大きなものになることなど予想もせずにすぐにニューヨークに飛んだ。

“Single Ladies”のリリース後瞬く間に売れっ子振付師の座を獲得したジャクウェルは、テレビ番組、コマーシャル、映画”バーレスク”の他、ブリトニー、ブランディー、ケリー・ローランド、ニコール・シャージンガー等数々の女性アティストの振付師として大活躍を続けた。去年流行った、N.E.R.D ft. Rihannaの大ヒット曲”Lemon”のレモンダンスの火付け役でもある。様々な活躍を続ける中、スーパーボール・ハーフタイムショー、グラミー賞やビデオ・ミュージック・アワード賞、”Formation”のMV、歴史的と大絶賛されたコチェラ等、ビヨンセの仕事も数多くやり遂げ、これからOn the Run IIツアーも控えている。

「夢が叶いました。発展途上国を含め、世界中のキッズが見て真似したくなるようなもののクリエイターになりたいと思っていました。わお、本当に僕の作ったものがこんな形で世に出ているんだ、と思うと未だに信じられない気分になります。」

振付師として活躍して10年が経ち、ジャクウェルはもっと長い目で見たプランと、自分の会社JKエンターテイメントに焦点を移行しつつある。振付師よりも更にカメラから遠のいて、ミュージックビデオの監修、テレビ番組のプロジェクト、ミュージカル映画とダンス映画2本の脚本を書いている。彼は全てできるようになりたいのである。「目標は、振付、ディレクター、脚本、プロデューサーの全てをこなす、有名なディレクターになることです。」ジャクウェルは恩師のFrank Gatsonがした様に、新しい振付師とディレクターを見つけて育て、自分が持つ数々のプロジェクトでその人達とコラボするという流れを作っているのである。ソーシャルメディアで”JaQuel’s March Madness”や#LemonDanceChallengeとういう新しいタレントを見つける為のオンラインコンテストを行なった。#LemonDanceChallengeのダンスチャレンジでは、優勝者がN.E.R.DとリードダンサーのMette Towleyと共に有名トーク番組”Ellen”に出演した。

「10年後も振付師でいるつもりはありません。10年後まで人気振付師ではいられないと十分に承知しているからこそ、こうしてカルチャーに残るものを作り上げた中の1人として、次の世代を育てるのが自分の役割だと思っています。次の僕、スーパースターを育てることが僕の役目です。僕が得た知識を次の世代に教え、僕を超えた振付師になって欲しいです。」

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